年をとったからか、近頃、「やんばい」という言葉をよく使います。
無意識に使っているときもありますし、意識して使うときもあります。
今更ながら、「やんばい」という言葉を調べてみると、色んな地域で使われている
方言で、ひとつの地域だけで使われている言葉ではないことがわかりました。
私は、山形生まれ山形育ちですので、
「程よく」とか「良い具合に」とか「まあまあ」という意味で使いますが、
地域によっては、使い方が異なっているようです。
結婚式の打合せをしながらも、お客様から、
「それは、やんばいで良いよね」、「やんばいお任せします」といった具合に
言われたり、依頼されたりします。
誤解してはならないのですが、「いい加減」ではない、ということです。
ゲストをお迎えする上で、色々なことを想定しながら、
あらゆる立場に立って準備を進めていることは、誰もが同じです。
いそがしい中で、一生懸命準備をしています。
しかし、想いが強すぎて、ふたりの想いが衝突する場合も
あると思います。
『仁能く(じんよく)之を守らざれば、必ず之を失う』
相手を思いやることができずに、自分の考えだけが正しいと思っている人は、
いつか孤立してしまうよ、という孔子の教えです。
これから始まる結婚生活にも、必ずや活かされる言葉だと思います。
ときに、「やんばい」という言葉が、魔法の言葉に感じられるときが来るでしょう。
誰にでも長所があって短所もあります。広く目を向け、広い心で受け入れる。
結婚式の準備期間が、ふたりの優しさを測る素敵な時間であって欲しいと願います。