結婚式において、時を繋ぐものとして代表的なのは、
写真(アルバム)や記録映像(DVD、ビデオ)が真っ先に挙げられます。
今や、ひとり1台カメラを持っている時代ですから、
結婚式が終わってなお、日々身近な方と話題にすることのできる環境は、
現代ならではの光景です。
そして、もうひとつご紹介したいのが、『引出物』です。
引出物とはご存知の通り、
結婚式などのお祝いの宴の際、主人から招待客に贈られる贈り物で、
厳密には出席された御礼と感謝の気持ちを込めた『お土産』です。
贈り分け(=皆さん同一のものではなく、ゲストに合わせて贈る方法)が
当たり前の時代になり、モノ主体で選ぶというよりは、贈る人の顔を
想い起こしながら、その人に適ったギフトを贈る、
という考え方が主流となりました。
『お土産』という考え方も、実は、『その日の記念に』あるいは『証に』
人を想って贈る、という考え方に変わってきております。
先述に沿えば、「出席された方へのお土産」ですので、身内であるご家族に
贈ること、ましてや、自分達に求めることには、長年、抵抗感がありました。
しかし、その引出物=記念の品がお部屋を飾ったり、食卓に並んだり、何かの
役に立ったり、助けになることを想えば、きっと、ご家族やお二人にあって
然るべきモノとなるはずです。
我が家では、
当時ゲストにお贈りした食器が、毎日のように並びます。
疲れているとき、夫婦喧嘩したとき、子供がそれを使っているとき等、
単なるお土産ではない、間違いなく『時を繋ぐもの』として、
間違いなく息づいています。